街を歩いていたり、インターネット上でネット銀行の広告を目にすることも多く、なんだか気になるという人もいるでしょう。
モバイル決済等の普及でネット銀行がここ数年でより身近な銀行に一つとなっていることと思います。
本記事ではネット銀行の概要をはじめ、メリット・デメリットなどについて、詳しくご紹介します。
ネット銀行の住宅ローンについて!通常の銀行とどう違う?
「一般銀行」と「ネット銀行」の住宅ローンについて、大きな違いは下記の通りです。
一般銀行とネット銀行の違い
【 一般銀行 】
【 ネット銀行 】
つまり、ネット銀行は店舗を持たず(持っている場合もあるが最小限)であり、最終的な申し込みはインターネット経由だということです。
ネット銀行は、例えばこんなところがある
これを見ると聞いたことのある銀行や会社が多く、私たちの生活に「住宅ローンを扱うネット銀行」が、より身近になっていることが分かります。
ネット銀行は良いの?メリット・デメリットは?
住宅購入は「人生最大の買い物」と言われることもあり、高価な買い物だと言えます。
こういった買い物に対して、どこの住宅ローンを利用しようか?と悩む人も多いでしょう。
更に「ネット銀行は気になるけれど、そもそも良いものなのか?」と疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
下記にネット銀行のメリット・デメリットをご紹介するので、チェックしてみましょう。
ネット銀行の住宅ローンのメリット
ネット銀行の住宅ローンの「メリット」は、下記の通りです。
店舗に行かなくて良い
ネット銀行は実店舗を持たないので、そもそも店舗に行くことはできないのですが、これがメリットであると言えます。
インターネット環境があればどこからでも契約可能なので、自宅はもちろん、海外に出張中でも申し込みができるのです。
住宅購入を考えているので住宅ローンの契約をしたいけれど、コロナウイルスなどを考えると外出を控えたいという人にとっても、メリットだと言えます。
時間を選ばない
通常の銀行で住宅ローンの契約をする場合は、基本的に平日の昼間に実施します。
仮審査や本審査も含め、2~3回は来店する必要があり、平日に仕事をしている人にとっては、厳しいこともあるでしょう。
しかしネット銀行の場合には、店舗にアポを取る必要もなく、自分のタイミングで申し込みができるので、時間を選ばないと言えます。
日中は仕事をし、帰宅してから夜に申し込みをすることも可能です。
金利が低い
ネット銀行のメリットと言えば、「金利の低さ」を思い浮かべる人も多いでしょう。
実店舗を持たないので家賃や運営費がかからず、人件費などのコスト面も削減できるので、その分金利を低くすることが可能になります。
ただし固定金利を選択すると、通常の銀行と変わらない場合もあるので、その際には変動金利を選ぶのも良いでしょう。
保証料が不要
住宅ローンを申し込む際には、基本的に保証会社に入らなくてはなりません。
その際に、保証料の支払いも必要になります。
一方、ネット銀行で住宅ローンを申し込むと、保証会社に入る必要がないので、保証料が不要になります。
繰り上げ手数料が安い(もしくは無料)
まとまったお金ができると、支払い総額を減らす為に、繰り上げ返済をすることがあります。
また、全額を一括返済することもあるでしょう。
このような時に、繰り上げ手数料が発生するのですが、ネット銀行では無料もしくは安いです。
他のサービスが充実
住宅ローンの契約をする際には、契約者の万が一を想定し「団体信用生命保険」に加入しますが、それ以外の「がん保険」や「所得補償」などは有料であることが多いです。
しかしネット銀行では、これらの有料サービスも、無料にしている傾向があります。
他にも、ネット銀行の親会社などのサービスを付帯するケースがあります。
ネット銀行の住宅ローンのデメリット
ネット銀行の住宅ローンの「デメリット」は、下記の通りです。
基本的に自分で作業するので、人に聞けない
通常の銀行は実店舗を持つので、担当者が書類の用意や管理などを行ってくれます。
また質問があった場合には、すぐに担当者に確認できます。
一方でネット銀行の場合には、全て契約者自身で書類作成をし、用意する必要があります。
質問があった場合にも、自分で聞きたい内容をまとめながら、メールでやりとりをする必要があります。
情報が入って来ない
通常の銀行であれば、対面でやり取りを行うので、その流れで様々な情報を教えてもらうことができます。
例えば「本審査が受かっても、融資実行まではクレジットカードで分割購入をしない方が良いです」とか「カーローンを一括返済可能であれば、審査前に返済すると良いですよ」などです。
ネット銀行の場合には、こういった情報が先方から入ってくることは無いので、自分で意識して情報収集する必要があります。
審査が非常に厳しい
ネット銀行の場合、直接顔を見てやり取りすることが無いので、通常の銀行の住宅ローンより審査が厳しくなっています。
例えば年収基準も、通常の銀行より厳しめにチェックされる傾向にあり、ソニー銀行などでは「年収400万円」が基準です。
他にも頭金の比率や、物件の状況などもチェックされます。
頭金が少なかったり、古めの中古物件などを購入する際には、審査が通らない可能性もあります。
時間がかかる
ネット銀行の住宅ローンは、契約書類のやり取りを郵送で行うので、時間がかかる傾向にあります。
質問事項があっても、直接対面や電話で聞くことが難しく、基本的にメールでやり取りをします。
こういった面からも、時間がかかるとえいます。
例えば中古マンションや分譲住宅など、既成の住宅を購入したい場合には、早いもの勝ちになるので、こういった住宅を狙いたい人には厳しいでしょう。
また提出書類に不備があった場合には、再提出をするので、さらに時間がロスすることになります。
時間に余裕を持って、待つ覚悟が必要だと言えます。
仮審査が甘い
銀行の種類を問わず、住宅ローン契約をする流れは「仮審査」→「本審査」です。
ネット銀行に関してもそうです。
通常の銀行では契約者の個人情報・収入状況などを元に仮審査を行いますが、ネット銀行は年齢や収入のみの簡易審査なので、審査内容が甘いと言えます。
ここで受かったので、本審査でも受かるだろうと思っていると、落ちるケースも多々あります。
本審査は実店舗を持つ銀行と同様に、きっちりと行われるので、仮審査の段階で期待するのは禁物です。
事務手数料が高め
ネット銀行は保証料が不要ですが、その分「事務手数料」が高めに設定されています。
ネット銀行で「保証料無料で、事務手数料が発生する」場合と、通常の銀行で「保証料が発生するが、事務手数料が安価である」場合とを比較し、どちらが得かはケースバイケースだと言えます。
こんな人がネット銀行に向いている!
ネット銀行の住宅ローンは、下記のような人に向いていると言えます。
とにかく返済金額を安くしたい人
住宅ローンをネット銀行で借りるメリットで、多くの人が想像するのが「金利が安い」ということではないでしょうか。
同じ金額を借りる場合でも、金利が高く設定されている方が、当然返済金額は高くなります。
その為、金利の安いネット銀行を利用すれば、返済金額を安く抑えることが可能になります。
但し固定金利は通常の銀行と変わらないこともあるので、とにかく安さを求めるのであれば、変動金利を選択するのもありでしょう。
しかし、変動金利は情勢によって変化するので、それを見越して契約する必要があります。
住宅ローンについての知識を持っている人
住宅ローンについて、全くの初心者だという場合には、ネット銀行はあまりオススメできません。
元から住宅ローンについての知識を持っている人や、以前住宅ローンを契約したことがあるような人には良いと言えるでしょう。
住宅ローンの借り換えや、リフォームなどでローンを利用する人は、一度住宅ローンを契約したことがあると思うので、ある程度の流れは分かっているハズです。
このように、ネット銀行は「ある程度住宅ローンを分かっている人」に向いていると言えます。
借り換えや注文住宅を購入する人
ネット銀行の住宅ローンは、審査から融資実行までの期間として、1~2ヶ月ほど見ておく必要があります。
その為、スピードとタイミングを要する「中古や分譲物件での利用」には、向いていると言えません。
時間に余裕がある「住宅ローンの借り換え」や「注文住宅の購入」を考えている人に向いていると言えます。
自分で調べたり、書類管理をするのが得意な人
ネット銀行の住宅ローンは、対面で相談や質問をできないので、先方からの情報を待つ「受け身」の姿勢では、厳しいと言えます。
自分からアクションを起こして調べたり、必要書類の管理や提出を得意とする人に向いています。
まとめ
ネット銀行の住宅ローンは、自分のタイミングで申し込める気軽さや、低金利などが魅力だということが分かりました。
その反面、対面でリアルタイム相談や申し込みをすることが難しく、融資実行までに時間を要する傾向にあります。
また一口にネット銀行と言っても、各社特徴がありますので、それらを比較したうえで選ぶと良いでしょう。