COLUMN

2024.04.10

どっちが良いの?住宅ローンの借り換え?それとも借りている銀行に交渉 ?

住宅ローン通らない 借り換え 方法 広島

現在住宅ローンを借りているけれど「このまま返済し続けるので良いのかな?」と疑問を持った人は、借り換えを検討することもあるでしょう。

実は「借り換え」以外に、住宅ローンを借りている「銀行への交渉」という選択肢があることを知っていましたか?

本記事ではその方法などを紹介し、自分は「借り換え」と「銀行への交渉」のどちらが向いているのか?についても、詳しくご紹介します。

住宅ローンの利率が下がると、こんなに得する

「借り換え」又は「銀行への交渉」の目的は、現在借りている住宅ローンの金利より低いものを契約し、支払い総額を減らすことだと言えます。

最初に契約した住宅ローンを借りっぱなしにし、ずっと支払い続けた場合、なんらかのアクションをしなかったことにより、結果として非常に損だったというケースも多いものです。

実際に利率が低くなるとどれくらい得をするかについて、下記に例を挙げて説明します。

【現在】

借入金残高:2,000万円
返済期間:20年
金利:固定金利で年1.5%
毎月の返済額:100,000円
年間の返済額:1,200,000円
総返済額:24,000,000円

ここから、仮に金利が0.2%下がったとします。

「たった0.2%でしょ」と思う人もいるかもしれませんが、下記のように返済金額が変わります。

【未来】
借入金残高:2,000万円
返済期間:20年
金利:固定金利で年1.3%
毎月の返済額:94,680円
年間の返済額:1,136,160円
総返済額:22,723,193円
———————————–
差額(毎月) -5,320円
差額(年間) -63,840円
差額(総返済額) -1,276,807円

この例の場合に、金利が0.2%下がるだけで、なんと総返済額が120万以上得になるのです。

毎月の返済額も5,000円以上変わりますし、決して馬鹿にならないハズです。

住宅ローンの「借り換え」と「銀行への交渉」について

先ほど例を挙げてシミュレーションしたので、金利が下がると返済金額が減ることは分かったでしょう。

これを踏まえ、住宅ローンの「借り換え」と「銀行への交渉」について、それぞれ詳しく説明します。

借り換え

借り換えは、現在住宅ローンを借りている銀行から、別の銀行の住宅ローンに乗り換えることを指します。

借り換えの流れ

1、 新たに住宅ローンを組みたい銀行に対し、事前審査(仮審査)の申し込みをする

事前審査(仮審査)には、下記などを提出する必要があります。

  • 本人確認書類
  • 現在返済中のローン関係の書類
  • 事前審査に通ると、次の本審査に進みます。

    2、 本審査の申し込みをする

    事前審査とは別に、下記などの必要書類を提出します。

  • 所得証明書
  • 住民票
  • 本審査は銀行と保証会社が行うので、事前審査に受かっていても落ちる場合があります。

    3、現在住宅ローンを借りている銀行に、一括繰り上げ返済の申し込みをする

    本審査が受かったら、現在住宅ローンを借りている銀行に、一括繰り上げ返済を申し込みます。

    4、契約を交わす

    新たに住宅ローンを借りる銀行と、正式に契約を交わします。

    その後、住宅ローンが融資実行され、以前借りていた銀行に「一括返済する金額」などが振り込まれます。

    【 ポイント 】/strong>

    借り換えのポイントは、下記の通りです。

  • 申込者の状況によっては、以前より総返済額が高くなる場合もあるので、きちんとシミュレーション計算をすると良い
  • 借り換え手数料や、一括返済時に手数料がかかるので、それも加味したうえで得かを見極める
  • 銀行への交渉

    銀行への交渉は、現在借りている銀行に対して、住宅ローンの金利を下げてもらえるように交渉することを指します。

    【  銀行への交渉の流れ  】

    銀行への交渉は、現在借りている銀行に対して、住宅ローンの金利を下げてもらえるように交渉することを指します。

    銀行への交渉の流れ

    1、 銀行の担当者に、金利の引き下げをお願いする

    借り換えの場合には、必要書類の提出や審査などがありましたが、銀行への交渉の流れは「担当者に金利引き下げのお願いをする」だけで可能です。

    但し交渉をするので、下記のような交渉材料を準備していると尚良いと言えます。

  • 他銀行で仮審査を受け、現在より低い金利で通過した書類
  • これを持参し「〇〇銀行では、金利△△%で仮審査が通過したので、これくらいに下げてもらえないでしょうか?」と交渉します。

    実際に他銀行で仮審査を受けていないのに「低い金利で仮審査を通過した」とウソをつくのは、絶対にやめましょう。

    相手はプロなので、ばれる可能性は多いにあり、信用を失うことになりかねません。

    【 ポイント 】

    銀行への交渉のポイントは、下記の通りです。

  • 手数料はかかるが、借り換えと比較すると安価である(数万円程度)
  • 「他銀行の金利の方が低いから下げろ」と脅すのではなく、あくまで「このまま借り続けたい気持ちはあるが、今の金利だと厳しい」という姿勢を見せる
  • 自分には「借り換え」と「銀行への交渉」のどちらが向いているか?

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    ここまで「借り換え」と「銀行への交渉」について、比較解説しましたが、自分にはどちらが向いているか気になる人もいるでしょう。

    契約者の状況などにもよりますので、下記に詳しく解説します。

    借り換えが向いている人

    住宅ローンの借り換えが向いている人は、下記の通りです。

    借りてから日が経っているが、まだ10年以上返済期間がある人

    借り換えは、借りてから日が経っていないと、請け合ってもらえません。

    日が経っていると言っても、返済期間が10年未満の場合には、借り換えてもあまり効果が無いと言われています。

    このことから、借りてから1年以上経過し、且つ返済期間が10年以上ある人が向いていると言えます。

    【手数料を考慮しても、大幅に返済金額が減る人】

    借り換えをする場合には、一括返済時と借り換え時に手数料がかかります。

    これらの手数料を考慮してでも、借り換えると大幅に返済金額が減る人は、借り換えが向いています。

    【以前より、契約者の条件が良くなった】

    借りた当初より、契約者の条件が良くなった場合には、条件の良い金利で借り入れできる可能性が高くなります。

    例えば下記のようなケースでは、契約者の条件が良くなったと言えます。

    【大企業に転職をした】

    大企業に転職をすると、その分信用力が上がる傾向にあります。

    また公務員などの、いわゆるお堅い系の職場への転職も、同様のことが言えます。

    【契約社員から正社員になった】

    パートよりも契約社員、契約社員よりも正社員の方が、信用力は高くなります。

    雇用形態が良くなった場合は、審査でも有利になります。

    【車や教育ローンの返済が終わった】

    住宅ローンの契約をする時に、車や教育ローンなどの各種ローンは、マイナスポイントとなります。

    ローン返済が終われば、マイナスポイントがクリアされたことになるので、審査条件がぐっと良くなります。

    このような人は、条件の良い銀行を見つけて、借り換えることが向いていると言えます。

    銀行への交渉が向いている人

    銀行への交渉が向いている人は、下記の通りです。

    借りてから日が経っていない

    借りてから日が経っていないと、借り換えが難しい場合もあります。

    借りてから1年弱くらいだけれども、金利を減らしたいという人は、一度銀行に交渉してみる価値があるでしょう。

    借り換えだと返済金額が増えてしまう人

    他銀行で仮審査が通り、実際に金利が減ったけれども、手数料を考慮するとトータル返済額が増えてしまう場合があります。

    こういった人は、銀行への交渉が向いていると言えます。

    クレジットカードや、投資信託などの申し込みに抵抗が無い人

    銀行は、金利を低くしたら「利益が少なくなる」わけです。

    このことから、交渉をされても簡単に低くしてくれないケースも多いです。

    こういった時に「クレジットカードや、投資信託も申し込んでくれたら、金利を下げることが可能です」と言ってくる銀行もあります。

    時にはカードローンの提案をされることもあるでしょう。

    これらに抵抗が無い人は、銀行への交渉に向いていると言えます。

    【交渉事が得意な人】

    銀行への金利引き下げ交渉は、あくまで「交渉」なので、ちょっとしたテクニックも必要だと言えます。

    単に自分の思いだけを伝えたり、脅すようなやり方では、成功するとは言えません。

    相手のメリットも提案しつつ、自分の要求を受け入れてもらうのが「交渉」なので、こういった交渉事が得意な人に向いています。

    「借り換え」も「銀行への交渉」も共通して意識すること

    「借り換え」と「銀行への交渉」のいずれを選択するにしても、共通して意識することがあります。

    それは下記の通りです。

    クレジットカードやローンの支払いを滞らせない

    最初に住宅ローンを契約する時に、クレジットカードや各種ローンの支払いについて、意識していた人も多いのではないでしょうか。

    これは銀行への信用力を高めて、住宅ローンを融資してもらう為でした。

    住宅ローンの借り換えや、銀行への交渉でも「信用力を高めること」は一緒なので、引き続きクレジットカードやローンの支払いには気を付けましょう。

    手数料のカウントを忘れずに

    「借り換え」も「銀行への交渉」も手数料がかかります。

    金利が下がることだけに目を向けるのではなく、借り換えや銀行への交渉で金利が下がった場合に、いくら手数料がかかるかもカウントしましょう。

    手数料も含めたトータル返済金額を見て、どうするかを判断しましょう。

    まとめ

    現在契約している住宅ローンの総返済額を減らすには、「借り換え」と「銀行への交渉」の2パターンがあることが分かりました。

    それぞれ特徴がありますし、契約者の状況にもよるので、合った方法を選ぶようにしましょう。

    金利が下がり、返済金額が減れば家計が助かりますし、その分のお金を他に回すことができます。

    悩んだ場合には、プロに相談することをお勧めします。

    ご家庭に合った方法で、賢く住宅ローンの返済金額を減らすことが、理想的だと言えます。

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